オヒシバ【雄日芝】は、イネ科の一年草で日当たりのよい道端や荒れ地に生えます。5月くらいから生え始め、7月から9月にかけて繁殖します。繁殖力が高く太い線系の葉が特徴です。近年、グリホサート系に耐性があるオヒシバが多くなってきており、広く使われるラウンドアップ・エイトアップ・コンパカレールでは枯れないことが多くなってきました。このオヒシバを枯らすには、グリホシネート系のバスタ・ザクサ・ゴーオンの除草剤が有効です。接触型でかかることにより枯れだすので早く枯らすことができます。種子生成前に枯らせます。土壌でアミノ酸に分解するので安全ですが、早く枯れることにより根は残ることとなります。使い方としては、除草剤散布の時期に他の除草剤散布と併用し、オヒシバが群生している箇所のみを部分的に散布するのが有効です。エイトアップ・コンパカレールと混在することも可能ですが、混在する場合は、イネ科雑草のみに効くナブ乳剤を200倍希釈で散布する方が、効果が高いと報告を受けています。

ヤブガラシ【藪枯らし】は、つる性の多年草で長いつるを伸ばし、他のものに絡みつきながら成長します。夏季に生育が旺盛で、地下の茎の部分に養分を溜めて生育していきます。6月から9月までが生育期です。草刈り機等で伐採・駆除をした場合、つる性雑草は全てですが、地下茎が残り、分断したところに更に地下茎を作るので刈り取り前よりも繁殖します。このヤブガラシを枯らすには、グリホサート系のエイトアップ・コンパカレール等を50倍希釈（通常の倍・10Lの水に200㎖）で散布することにより、小さい地下茎の部分までは枯らしますことが出来ます。大きな地下茎は残るので翌年には発芽していきます。除草剤を撒いた後つるを円形に巻いて放置しておくと枯れる効果が更に高くなります。また、群生した箇所を駆除していくには、弊社では農地以外の箇所で、地下茎が地上のつるとなって出てくる前の3・4月期に、粒剤のブロマックス5を散布します。地下茎が養分を溜れなくなるため、群生が減少していき、3年でほとんど駆除できました。

スギナ【杉菜】は、耐寒性のある多年草で、種はなく胞子（ツクシ）から繁殖し、栄養茎（杉の葉に似ている）で成長して、地下に地下茎・塊を作り、冬場に越冬する雑草です。繁殖力が強く、分断しても地下茎からまた新たに根が出て地下で繁殖していきます。群生すると他の植物を寄せ付けず、早い速度で繁殖していく駆除に厄介な雑草です。このスギナを枯らすには、グリホサート系のエイトアップ・コンパカレール等を25倍希釈（通常の4倍・10Lの水に400㎖）で通常より濃くして散布します。展着しずらい雑草なので2-4D除草剤とか展着剤を混ぜると効果が高まります。芝地でのスギナの駆除には、選択制の除草剤MCPP液剤の散布（50倍希釈）が有効です。スギナの駆除は、散布回数を増やして、小まめに散布することが大事です。それにより繁殖を抑えることが出来、発育も止まるので白く枯れていきます（10日後くらい）それでも地下茎が強く気になる場合は、3・4月の頃、胞子茎が出現する前に粒剤のブロマックス5を散布おすすめします。ブロマックス5は農地および近隣が農地・用水路傍では撒くことが出来ませんが、該当しない箇所においての発芽・群生を阻止できました。

クズ【葛】は、マメ科の植物で、つるが広範囲に繁殖する多年草です。大きな葉を持ち、地下茎が成長すると大きな地下塊になり、駆除が非常に厄介な雑草です。放置しておくと10m以上つるが伸び、樹木・工作物に絡みつきます。クズの枯らし方は、完全駆除と抑制に分けて説明します。まず、抑制は、グリホサート系のエイトアップ・コンパカレール等を50倍希釈（通常の2倍・10Lの水に200㎖）で散布します。葉にかかることにより、成長が止まります。引き抜くのではなく、円形に巻いて放置しておくと枯れる効果が更に増します。太陽光発電施設現場では、ブロマックス5粒剤と併用することにより、地下塊からの新しいつるも抑制できます。次に完全駆除する方法は、グリホサート系のエイトアップ・コンパカレール等を原液注入の方法で駆除します。地上の出ている茎・分岐茎・地下塊にキズをつけ（またはキリで穴をあける）そこに原液を3㎖～10㎖注入します。夏場の時期は、地下塊が見つけづらいので、秋から春にかけての時期に実施する方が作業しやすいです。クズ専用のケイピンエースとかクズコロン液剤も同様の効果があります。